あなたの方からみたらずいぶん
さんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やっぱりきれいな青ぞらと
すきとほった風ばかりです。
【『疾中』「眼にて云ふ」 (宮沢賢治)より】
この文章をある雑誌の中でみかけて、
長らく休んでいた、こちらのブログを更新する気になりました。
ああ、こんな文章が書けたら、毎日だって更新しますけどねえ…。
宮沢賢治はとても好きな作家です。
彼の文章を読むと、
「日本人でよかった!」
と思わず感謝してしまうような、独特の魅力を感じます。
天与の才能。
ところが、現代の精神医学の観点からみると、
いわゆる「発達障害」の状態ではなかったか、
という説もあるようです。
「普通ではない」と言われる人には、また、
普通ではない優れた才能があることも多い。
私たちの社会が、
そういう、いろいろな、ばらつきを優しく包み込める
大きないれものであってほしいと思います。
そういう意味から考えた場合、
今どきの日本(だけなのかどうなのかわかりませんけど)、
お互いの考え方は自由、であるようでいて、
自分と考えや行動様式が合わない人は
間違っている、
だから、付き合わない、
罵倒、攻撃する、
屈服させる、
という要求を持っている人も多いように思います。
思うに、ネットの弊害の部分かなと。
あるいはTwitterなどを眺めていると、
そのあたりが目立つのかもしれません。
どうしても決めなきゃいけないことは、
みんなで一つに決めなきゃいけないでしょうけど、
いいじゃないの、それ以外の考え方くらいそれぞれ違って…と思うのですね。
「認める」そして、おたがいできるだけ自由に動き回って、
一人ひとりの人生を楽しむ、これでしょう?