私は、整体に関しては専門家のはしくれを名乗っております。
しかし、しつこいようですが、誤解のないように繰り返すと、
医学的知識は、残念ながら一般的常識の域を出ません。
ですから、それなりに、ではありますが、
われわれの
「免疫系」
の要たる
「白血球」
について、
ごくごく簡単に端折ってまとめると、
1)免疫系の最も重要な主役の一つである「白血球」は、背骨の椎骨(ひとつひとつの骨)の中にある「骨髄」などで作られる
2)できた白血球は、胸腺など免疫系の器官での成熟を経たのち、血液やリンパ液の流れに乗って、リンパ節やその他、体の中で必要な場所に運ばれる
3)いろいろある白血球のうち、ある種のものが、侵入者たる細菌等に実際に接すると、細菌等の持つ「抗原」に対して「抗体」ができる。これにより、病原体が体内から排除されたり無毒化されることで、体は感染症から回復に向かう。ワクチン接種による予防法もこの働きによる。
4)3)の免疫の働きは、ぞれぞれの「記憶」の強さにより、数カ月から一生にわたり効力が持続する。麻疹に二度かからないのはその例。
となります。
まず、大切なこととして確認しておきたいのは、
上記3)4)の「抗体」については、
外からなにか役に立つ「免疫エキス」のようなものを
注入してもらって出来上がるものではなく、
皆さんの体が実際の細菌やウィルスにぶつかってみて、
実際に対処して、処理する、
というプロセスがないと獲得できない、
ということです。
これは、予防接種であっても同じことです。
実際には他人の体でできた抗体を注入する治療もありますが、
自分で作った抗体と違い、
短期間でその効力を失ってしまうのです。
免疫を作るのは、自分の体の力、働きしかありません。